葬儀のあとは、心身ともに消耗されていることと存じます。しかし、葬儀を終えた後も、故人に関わるさまざまな手続きが待っています。役所での手続きから、年金、相続、ライフラインの変更など、その内容は多岐にわたり、故人を偲ぶ間もなく、手続きの多さに戸惑われる方も少なくありません。
この記事ページは、そのようなご遺族の方々が迷わず進めるような手続きをリスト化したものとなります。もちろん弊社、朝陽堂でのフォローも行っておりますので、お気軽にご相談いただければと思っております。
世話人からの引き継ぎ
①事務書類・記録の引き継ぎ
芳名帳(参列者全員の名前と住所が記された名簿)を引き継ぎます。香典返しや後日のご挨拶の際に必要になります。
②香典帳と香典
どなたから、いくら香典をいただいたかが記録された香典帳と、その現金を確実に受け取ります。金額と中身が一致しているか、その場で確認することが重要です。
③その他
会計の収支記録や立て替え金の精算などがあった場合も引き継ぎが必要になります。
挨拶と礼状
葬儀後の礼状は、故人のご冥福を祈り、葬儀に際してご協力いただいた方々へ感謝の気持ちを伝える大切なものです。下記の方々にはお送りいたしましょう。
- 隣近所(早めに)
- 世話人 他
- 故人の勤務先(早めに)
- 喪主の勤務先(忌引後)
- 弔電を頂いた方
- 遠方からの香典・供物を頂いた方
- 故人の勤務先(早めに)
- 喪主の勤務先(忌引後)
手続き関連一覧
葬儀後の手続きが必要だと思われる項目リストになります。様々ありますが、一つ一つ確認していただければと思います。
項目 | 手続き | 請求期間 | 届け先窓口 |
---|---|---|---|
雇用保険 | 未支給基本手当 | 1ヶ月以内 | 会社⇒職業安定所 |
国民年金 | 遺族基礎年金 | 2年以内 | 市町村 |
国民健康保険 | 葬祭費 | 2年以内 | 市町村 |
社会保険(健康保健) | 埋葬料 | 2年以内 | 会社⇒社会保険事務所 |
家族埋葬料 | 2年以内 | 会社⇒社会保険事務所 | |
厚生年金 | 遺族厚生年金 | 5年以内 | 会社⇒社会保険事務所 |
生命保険 | 保険金 | 2ヶ月以内 | 生命保険会社 |
簡易保険 | 保険金 | 5年以内 | 郵便局 |
預金 | 名義変更 | 銀行・郵便局 | |
不動産 | 名義変更 | 法務局 | |
電気・ガス・水道 | 名義変更 | 各社 |
相続について
相続手続きは非常に複雑で、法律や税金に関する専門知識が必要となる場面が多くあります。期限や確認を意識しつつ、下記の専門家に相談するのも良いでしょう。
- 弁護士: 相続人間に争いがある場合や、遺産分割協議がまとまらない場合に相談します。
- 司法書士: 不動産の相続登記や、預貯金・株式などの名義変更手続きを依頼できます。
- 税理士: 相続税の申告や納税に関するアドバイス、申告書作成を依頼できます。相続税の節税対策についても相談できます。
- 行政書士: 相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書の作成などを依頼できます。
ちなみに葬儀費用は確定申告の控除を受けることができます。領収書は大切に保管しておきましょう。なお、控除の対象とならないものは次の費用です。
□香典返しの費用
□墓地・墓石の購入費用
□初七日法要の費用
□遺体解剖に要した費用等